面接・50代前半の男性を面接しました。・・・3月17日・木曜日
「 ・・・。 」
結ばれた縁が、
さらに縁を紡いで、
導かれるように、
彼は俺の元にやってきた。
きっと彼の家族を見守る神様が導いてくれたんやろう。
人生の殆どを職人として生きてきた彼は、
50才を超えて新しい環境に飛び込む。
そこにあるのは、新たなる希望と、いい知れぬ不安。
その運命を俺が握っている。
彼が職人を辞めざるを得なかったのは、
年齢に見合わない低収入が原因。
収入を上げたくて職を探すも、
50才を超えた男に高収入な仕事は見つからない。
人手不足、などと世間では囁かれているが、
低い賃金で働いてくれる若い人材、が不足してるだけであって、
高い賃金で働きたい高齢の人材、が不足してる訳では無い。
世の中には、職につけない50才台が大勢いてる。
50を超えた男に巡ってくるチャンスはごく僅か。
そのチャンスを取りこぼしたら、
その先にあるのは、家族を巻き込む残酷な現実。
面接の度に何遍も書いてるが、
チャンスを活かして失敗せずに確実に稼ぎたかったら、
兎に角、俺の言う事を素直に聞いて欲しい。
グループナンバーワンの鬼教官やけど、
俺の指導は全てが計画的で、正しい。
言うなれば、稼げるタクドラ製造マシンや。
全部、俺の言う通りにしてくれたら、
嫁が思わず微笑む給与明細を見せてあげるから。
「 ・・・。 」