ワンコインドーム・其の弍
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俺がドームに居てた頃、
後半に片道ロングを多く乗せてたので、
毎日、300キロ以上走ってた。
規定の乗務距離を超える事が日常茶飯事やったから、
距離オーバーに成らないように、
早い時間に高速便を引いて、
乗務できる距離を増やす立ち回りをした。
簡単に言うと、
前半に、乗務距離の温存と高速加算をして、
後半に、確保したその乗務距離を新御堂で一気に使ってた。
当時の俺は、
後半に入ると走れる残り距離を計算し始めて、
残り距離が、僅か6キロでも工夫して乗せてた。
帰庫した時に残り距離が、400メートルの時もあった。
そんな風に、
距離の確保にめちゃくちゃ苦労したから、
乗務距離を大切に立ち回る癖がついた。
距離を大切にするDNAは後輩にも受け継がれている。
距離で苦労しなくなった今でも、
無駄走りは罪悪、という感性が強い。
その名残で、
俺は流し営業を殆どやらない。
てか、ほぼ流さない。
俺がよーゆーてる、
横着モードのタクシー営業ってのは、
乗務距離の無駄使いをしないタクシー営業。
お客さんを降ろした場所から、
出来るだけ短い距離で次のお客さん乗せる。
新人の頃にドームで、
このミッションを熟すのを強いられた。
こうして、
俺の基本の殆どが、
ワンコインドームで作り上げられた。
KAZ
まだまだ続く・・・
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