第六話・専用乗り場と無線配車・2021年・1月
専用乗り場と無線配車
こいつぅぁ、第六話ばい。
うちの会社には無いシステムなんやけど、
大手タクシー会社で働く沢山の読者さんに教えて貰った内容を元に解説していきます。
大手タクシー会社の求人広告で大プッシュしてスゲェ自慢してるのが専用乗り場と無線配車。
うんうん、確かに凄いですね。
タクシー会社の求人広告やホームページには利点だけしか書いてないから、あまり知られていないマイナス面にも触れてみます。
専用乗り場とは
ほぼ、大手タクシー会社の独占市場となっている。
ホテルや病院と専属で乗り入れる契約をしていて契約タクシー以外は乗り場に並べない。
経験年数に関係なく、そこに行けば必ず順番が廻ってくるので、タクシー初心者でも平等にお客さんがまわってくる。
新米タクドラには心強いシステムやね。
ただし、専属契約であるが故の問題点もある。
一台も待機してない場合などは、一番近くに居てるドライバーが強制的に行くように指示される事がある。
例えば、雨の日の夕方で街がワッキワキになって、スゲェ稼げるような時には、専用乗り場が空っぽになりやすい。
そんな時、たまたま近くに居てたというだけで呼ばれて待機させられる。
そして、来るか来ないか判らない客を専用乗り場で延々と待たなければいけない。
これ、生贄やね。
俺には無理、相当なストレスになると思う。
特に新人ドライバーは、その生贄にされてしまう事が多いと聞く。
無線配車とは
うちのワンコインドームにも、DiDi がやってくる前には無線配車があった。
基本的に、お客さんの近くに居てるドライバーが配車されるので、地道に研究を重ねていけば高確率でゲッチュ出来るようになるというゲーム性があり物凄く楽しい。
ただ、配車するのが人間である以上、平等には配車されないと考えたほうがいい。
会社によっては、配車係とベテランドライバーが癒着していて高速ロングなどの良いのは全部ベテランが取り、新人には良いのが廻って来ない。
んっ何?、
あのな、確かに許せんよ、、でもな、、
普通に考えたら、世の中そんなもんですわ。
ってか、そんなんまだマシなほう。
もっと不公平なタクシー会社もあるんやで!
異常に離職率の高い某大手タクシー会社 ♡ では、高級ミニバンに乗ってるドライバーに優先的にロング客を配車するので、普通のタクシー車両に乗ってる新人には短距離の客しか廻ってこない。
配車係と仲良くなるか、高級ミニバンに乗れるまで我慢すれば良い客を廻して貰える。
顧客サービスを優先させるのは判るが、あまりの不公平さに呆れて物も言えない。
と、こんな感じですな。
選ぶ基準について、
では、どんな人が、専用乗り場と無線のあるタクシー会社に向いてるのか?
まず、専用乗り場と無線配車は、それなりの営業努力と経費がかけられたシステムです。
中小タクシー会社では、とても大手に敵わないジャンル。
素直な気持ちで、凄いな、と思う。
自分一人の努力では稼ぐのが難しいと思う人や、創意工夫が苦手な人は、専用乗り場があると心強いでしょう。
ただし、タクシードライバーになって、人並み以上にガッツリ稼ぎたいと思うなら、専用乗り場だけでは難しいかも知れません。
因みに、俺が知ってる大手タクシー会社で稼いでるドライバーは専用乗り場には頼ってない。
それと、
もし、貴方が将来、個人タクシーを目指す気持ちがあるなら、
専用乗り場や無線のある会社に行ってはいけません。
何故なら、専用乗り場と無線で稼ぐノウハウを身に付けたところで、個人タクシーになった瞬間、また一からフリーで稼ぐノウハウを身に付けていく必要が出てくるからです。
専用乗り場と無線で稼いでたドライバーから、その2つを取り上げると、途端に稼げなくなり路頭に迷うだけ。
個人タクシーでも専用乗り場に入れる場合もあるのですが、一部の人であり全員が同じように出来る訳ではありません。
個人タクシーになるかも知れないと思うなら、中小のタクシー会社に入って、大手のシステムに頼らないタクシー営業を身に付けて下さい。
くれぐれも、自分に合ったタクシー会社を。
KAZ
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