面接・某県の現役タクドラ50代後半の男性を面接しました。・10月21日・水曜日

彼は覚悟を決めた。
ネットの向こう側に存在した大阪のタクシー会社に行く。
会社見学の日から、
彼は現在勤務する某県のタクシー会社で、
コロナ禍のダメージに包まれたまま、
乗務時間と乗務日数の限界までやってみた。
自らの意思で自分の今の限界を見に行った訳やね。
彼が限界まで頑張って上げた売り上げは、
会社でトップとなり、
その売り上げは、
某県全域でもトップクラスと推測できる程の額やった。
それでも、
商圏が著しく狭い某県では、
全力で戦った限界が余りにも低く、
その努力に対する報酬も著しく低かった。
見えた今の限界と、
ネットの向こうのタクドラの現在を照らし合わせた。
、、なんやねん、この違いは、、
んっ、このセリフ、誰かも言うてたな、
彼は自分に能力が無いとは思ってなかった。
商圏に恵まれない事が原因で、
限界点を低く抑えられてしまう現状を憂いた。
大阪の某タクドラが綴るブログを読み漁るうちに、
持って生まれた負けず嫌いに火が付く。
このままでは、アカン。
単身赴任でも大阪に行くしか無い。
こうして、今、彼は俺の前に座ってる。
十人十色、
人は様々な理由で、俺のトコにやってくる。
リストラされた者、
自営業を断念した者、
他社からの移籍組、
離職する理由は其々やけど、
未来に不安を感じた人達が集まるのは、
そこに希望の灯が見えたからに他ならない。
消えかけた希望に灯を灯し、
差し出すのが、俺の仕事。
楽しいわ、
ふふふ、、
ふっ、
ゴホッ、、
うーん、
英八、行ってエビスビール飲んでお好み食べよ。
じゃね、サラバじゃー。
